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トランプ大統領が「中国責任論」を突き進める真の狙い

米国の有権者は「血」を求めている

5月4日の持つ意味

米ホワイトハウスのホームページを検索すると、5月4日付のマシュー(マット)・ポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)の講演録を読むことができる。

「Remarks by Deputy National Security Advisor Matt Pottinger to the Miller Center at the University of Virginia」(Issued on: May 4, 2020)と題されたもので、中国語版もある。

マシュー(マット)・ポッティンジャー大統領副補佐官 photo by gettyimages
 

先ず指摘しておくべきは、講演が行われた5月4日の持つ意味である。第1次世界大戦直後の1919年1月に開催されたパリ講和会議で、中国代表団は不平等条約の撤廃、山東省の旧ドイツ権益の返還、日本の対華21カ条要求の無効を求めたが、同4月29~30日の英・仏・米・日の列強4カ国会議で中国の主張は退けられた。

そして5月4日、北京大学の学生約3000人が抗議デモを行い、この抗日街頭行動は直ちに燎原の火の如く全国に広がった。この中国ナショナリズム高揚の原点と言える抗日運動を中国では「五・四運動」(ご・しうんどう)と称する。

オンラインイベントにおける約20分間の中国語によるポッティンジャー演説が米バージニア大学で行われたこともまた意味を持つ。すなわち、1776年の「米国独立宣言」起草者の一人であるトーマス・ジェファーソン(第3代米大統領)が同大学の創始者なのだ。