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「面白いのに笑わない人」は心臓病のリスクが高まる可能性

メリーランド大学医学部の研究でわかった

心臓病予防に笑いが効果あり

米国・メリーランド大学医学部のMichael Miller教授らが欧州心臓病学会ESC2011で発表した研究で、笑うことが血管機能の健康を維持する上でプラスに作用し、心血管イベントリスクを低下させることに繋がることが明らかになりました。

博士らは、以前からストレスフルな感情状態が血管の収縮を招くことが知られている一方、逆に笑うことなど、積極的な明るい陽性の感情状態が血管にどのように作用するのかあまり研究がなされていなかったことから、今回の研究を企画したということです。

 

教授は以前の研究で、心臓病の人は、そうでない人よりも、面白い事態に遭遇してもあまり笑わないことを、調査から確認していました。

その研究結果だけでは因果関係が明らかにはならないことから、今回の研究では、被験者に笑いを誘う、キャメロン・ディアズ主演のラブ・コメディ映画「メリーに首ったけ」に代表されるようなジャンルの映画と、シリアスで見るものに緊張とストレスを強いる、トム・ハンクス主演の戦争映画「プライベート・ライアン」のような、ジャンルの映画を見せたときの、2つの違う感情状態での血管の反応を調べました。

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すると、シリアスでストレスフルな映画を見ているときには、血管内収縮と血流低下が生じていました。一方コメディでは血管内が拡張していました。

300人以上の被験者のデータを分析した結果、コメディ映画で笑っている時は、シリアス映画で緊張している時よりも、血管の直径が30~50%も拡張していることがわかりました。

教授によると、この笑いの血管内皮の状態に与える効果は、有酸素運動や高コレステロール血症薬スタチンの効果に匹敵するものであり、野菜を食べ、体を動かし、日々楽しく腹の底から笑う生活をすることが、心臓病予防になるとしています。