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巣籠生活をマネジメントできる人が「自己肯定感」を大切にする理由

大事なのはセルフイメージ

コロナリスクの「受け取り方」

皆さんは、新型コロナウィルス感染症でご自分が置かれた状況をどの様に考えていらっしゃいますか?

次の2つの文章は全く同じ事実を語っていますが、受け取り方は随分違うと思います。

(1)日本では約1万5000人の患者さんがいて、約500人が亡くなっていて死亡率は3%です。当初、コロナウィルスは風邪のウィルスで約80%は軽症と言われていましたが、恐ろしいウィルスであることが解っています。無症候性の患者が感染拡大を起し、実際には報告の10倍あるいは100倍の患者がいると思われています。私たちもいつ感染するか解りません。
(2)新型コロナウィルスの致死率は3%と思われていますが、実際には無症候性の感染者が多く日本での感染者も報告の1万5000人の10倍あるいは100倍の感染者がいるとも言われています。そうであれば、実際の致死率は0.3%から0.03%となりますし、既に多くの人が感染し治癒しているかもしれません。

このように同じ事を話しても、その話し方によって伝わり方は大きく異なります。
そのことを良く意識しないと聞き手も意図しない方向に行動を変えてしまいます。

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言い方によって患者さんの選択が異なることが、医療の場面でも多くあります。
「術後1カ月の生存率は90%です」と説明すると80%の患者さんが手術を受けると言われています。一方で、「術後1カ月には10%の患者さんが亡くなります」と説明すると50%の患者さんしか手術を受けなくなることが解っています。

私が行っている行動変容外来でも「ダイエットしないと10%心筋梗塞になりますよ」と言ってもダイエットしない人が多いと思われます。しかし、「ダイエットしないで年取ると体の重さに耐えられず膝を痛めて体が動かなくなりますよ」と言うとダイエットする人が多いです。これは、患者さんが、少ないリスクでも必ず起こりそうなことを避ける傾向があるからです。

 

今回の新型コロナ感染症で起こった変化を一時的なものと捉えて、巣籠生活をじっと耐える生活を選ぶか、新しい生活の変化として、新しい習慣を得るチャンスと捉えるかは、今後の人生に大きな生き方の差を生むものだと思います。