緊急小口資金の条件も緩和

現金振り込みに喜んでいると、4月30日から、さらにこの緊急小口資金を借りる条件や手続きが緩和されるとの朗報があった。改善前は基本一人10万以内で、20万円以内になる人は条件を満たした人のみだったのに、「上記以外で休業等による収入の減少等で生活費用の貸付が必要な場合」という条項が加えられた。つまり、必要なら誰もが最大20万円申請できるようになったのだ。しかも、書類を居住地の社協のサイトからダウンロードするか先方から郵送してもらい、記入して郵送するだけでよくなった。社協に聞いてみると「どうしてもわからないから直接説明を聞きたいという方は来ていただいても構いません」とのこと。しかも処理を迅速にするため、全国の労働金庫も受け付けることになったという。

手続きのさい、実印とその証明書、さらに収入減の証明書類も必要なくなった。社協のサイトにはのっているが、すでに10万円の振り込みがなされた人は、追加でもう10万円の申請もできるそうだ(詳細は厚生労働省のサイト「生活福祉資金貸付制度」か居住地の社協のサイトを参照)。

もう一つ驚いたことに、書類が煩雑で私はやめた「総合支援資金」も、今後、緊急小口資金と同様の簡易な申請に変わる予定だという。申請が通れば単独世帯は月15万円以内、複数世帯は20万円以内で、3ヵ月以内の貸し付けが受けられる。据え置き1年後、10年間、無利子の返済だ。しかも小口資金と総合支援資金、同時に郵送で申し込めるようになるという。両方の申請が通れば複数世帯の合計は最大80万円、単独世帯でも最大65万円貸し付けてもらえるようになるわけだ。

-AD-

日本には困っている人たちに
対応する姿勢がある

このように、給付金や貸付などの支援制度は状況にあわせ、バージョンアップするので、自分に関連する支援策の情報はたとえ給付がすんでもチェックが必要だ。政府の施策は満点ではないが、この緊急時に困っている人たちのために、そして刻々と変化する状況にあわせ、柔軟に対応しようという姿勢がみえる

日本はそもそも申請社会だが、良い制度はたくさんある。今回のコロナの政府の支援策もわかりにくいイメージがあるが、実はとても手厚いと思う。企業の支援策のほか、家賃や学費の補助など個人向けの支援もたくさんある。

助けてもらえる手段があるのだ、とわかるだけで不安が軽くなる Photo by iStock

ここ数年、父の介護問題に直面して学んだことがあるとすれば、状況をきれいに完全に解決できる制度や方法はないこと。しかしいろんな制度や方法を工夫することで、改善はできる。制限のある生活の中、自分ができることをして一日一日をしのいでいくことで、状況が変わったり、いい方法が見つかったりして結果的に長期を乗り切ってこられた。私はこの後、フリーランスの持続化給付金にも申し込むだろうし、国保や税金の減免申請もその時期がきたらするつもりだ。それでも、コロナ禍が長引くようなら、社協の「総合支援資金」に申しこみ、さらに最大60万円の貸し付けを申請する手もある。そう思うと心強い。

父親とふたりで暮らす私とは違い、従業員を抱えている方、大金がないと事業継続ができない深刻な方もたくさんいるだろう。想像するだけで胸が苦しい。いろいろある支援の制度を使いながら、コロナ禍の終息まで、なんとかしのいでいくしかない。

お父さんは認知症』バブル期にOL生活を送り、自由を謳歌してきた田中さんが、一人で認知症の父と向き合うことに。運転をやめさせるまでの修羅場、おでこが骨事件、せん妄状態……2018年~2019年にFRaUWeb、現代ビジネスで掲載した記事でも評判だった内容も含まれているコミカルかつリアルな介護奮闘記。