今年の秋以降に感染の「第3波・第4波」の可能性も

また、感染症は一旦流行が治まっても、ときにはシーズンをまたいで第2、第3の波が来ることがある。有名なのがスペイン風邪だ。1918年のスペイン風邪は、3月にアメリカとヨーロッパで始まり、春から夏にかけて第1波を形成した。

1918年、アメリカのミズーリ州で担架をもつ看護師たち〔PHOTO〕Getty Images

第1波の致死率はそれほど高くはなかったが、フランスやアメリカなどで秋に発生した第2波は致死率も高く、世界的流行を引き起こし、1919年および1920年にも流行が起こった。スペイン風邪による全世界の死者は4000万人(WHO)にのぼり、日本でも38万人が亡くなっている。

100年前のスペイン風邪の頃は、衛生状態や医療技術が今とは雲泥の差で、感染の蔓延を止めるすべはなく、速やかに蔓延し終息しただろうが、衛生状態や医療が改善され、流行を遅延させることが以前よりは可能になった現代では、流行はより長期化する可能性がある。

新型コロナウイルス感染症は、武漢からの帰国者、入国者によって形成された第1波が収束し、ヨーロッパからの帰国者を中心に形成された第2波が現在の新規感染を引き起こしているといわれ、秋以降に第3波、第4波の発生が危惧されている