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コロナ薬・レムデシビル、じつは「過剰な期待」をしないほうがいいワケ

本当に効く? 副作用は? 徹底解説!
村上 和巳 プロフィール

レムデシビルの「副作用」「供給量」

現在レムデシビルの使用が想定されているのは、人工呼吸器の装着が必要になるような重症患者のみだ。一部では軽症者でも使えるようにすべきとの意見もあるようだが非現実的だ。

その理由は主に3つある。

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第一にそもそも新型コロナ感染者の8割は特別な治療をしなくとも回復する無症状者・軽症者であり、そこに新薬を投与するのは経済的に無駄が多い。

第二にどのような薬でも副作用は避けられず、もちろんレムデシビルにも副作用がある。現在報告されているのは吐き気や便秘、急性呼吸不全などがある。特に治療が必要ではない無症状者・軽症者に投与してこのような副作用に見舞われれば、医学的に問題である。

第三に供給量に限界があるということだ。製造元のギリアド社の説明では、製造能力向上に努めたうえで2020年10月までに50万人分の生産量が目標

 

ただ、冒頭のように全世界の感染者が350万人超では、レムデシビル投与の対象となる約2割の重症者は約70万人いることになる。

現状は重症者ですら供給が完全には追い付かない可能性があるにもかかわらず、軽症者も対象にすることは物理的にも不可能である。日本では当面、国が供給を管理し、各医療機関に配分を行う予定と言われている。