武漢市の「コロナ死亡者数」は当局発表の「10倍以上」存在する

ここでも中国・習近平政権が真実隠蔽
北村 豊 プロフィール

清明節までに肺炎犠牲者のお骨引き渡し

清明節は中国の伝統行事であり、春分の日から15日後に当たる祝日で、家族揃って先祖の墓参りを行うことになっている。

2020年の清明節は4月4日が当日で、4月4日から6日までの3日間が国家の祝日であった。武漢市の都市封鎖中に家族の誰かを亡くした遺族は清明節にはその遺骨を墓に納めたいと考えていたし、市民の反発を恐れる武漢市政府もそうした遺族の要望に応えようとした。

この結果、武漢市政府は都市封鎖が行われた76日間に火葬された死亡者の遺族に対し通知を出し、3月23日から4月5日までの土・日を除く12日間に1日当たり遺骨500人分という制限を設けて、遺族は指定された葬儀場へ出向いて故人の遺骨を受領するよう要請を行ったのだった。

上述した葬儀場の中で最大なのは「漢口葬儀場」である。2013年8月末に運用が開始された「漢口葬儀場」は3.4億元(約54億円)を投資して建築されたもので、敷地面積は約26.67万平方メートルで東京ドーム(約4.68万平方メートル)の5.7倍、建築面積は2.6万平方メートルという壮大な規模を誇っている。

漢口葬儀場には火葬炉が30基も設置されていたが、それらはダイオキシンや粉塵などの排出をゼロにする装置が組み込まれていた。

遺骨受領初日の3月23日、漢口葬儀場には遺族が長蛇の列を作り、その列は葬儀場の門前から200メートルもの長さに達したし、残る6カ所の葬儀場でも同様に遺骨を受領するために遺族が長い列を作ったという。

 

武漢市政府は遺族に対し遺体の火葬費用を含む諸費用を免除しただけでなく、「骨灰壜(骨壺)」も贈呈したので、遺族の出費は何も無かった。そればかりか、武漢市政府は各遺族に対して埋葬補助費という名目で3000元(約4万8000円)を支給したが、その条件は対外的に沈黙を守るように求めたもので、実質的な口止め料だった。