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BCGは新型コロナに有効か、ひとつの答え

日本の対策に決定的に欠けていること

新型コロナとBCGワクチン

緊急事態宣言が延長され、新型コロナウイルスの感染者と死亡者の数に鈍化の傾向は見られるものの、予断は許されない。

5月5日の段階で感染者数は1万5066人で死者数は566人。気になるのは死者数が増加して致死率(死者数÷感染者数)が上がっていること。現在、約3.8%である。

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ただ、それでも欧米に比べると致死率は低く、感染者数104万人、死者数6万人のアメリカが約5.9%、以下、感染者数順に、スペイン約10.2%、イタリア約13.3%、イギリス約15.7%、ドイツ約4.0%となる。

 

ドイツの致死率については、医療体制の充実などで説明されているが、それとは別に、「結核予防のためのBCGワクチンを接種している国の致死率は低いのではないか」という説がある。

「不治の病」だった結核予防のために、約100年前に「近代細菌学の祖」であるルイ・パストゥールの研究所で開発された結核菌を弱毒化させた生ワクチンがBSGワクチン。

日本では乳幼児の段階で接種、結核患者は激減したが、国によってBCG対応はさまざまだ。

アメリカとイタリアは接種なしで、スペイン、ドイツ、イタリアは接種を中止。日本は今も継続。ちなみに継続中の韓国は、感染者数1万765人、死者数247人で、致死率は約2.3%である。

BCGワクチンが新型コロナに抵抗力を与えている、という説は、既に日米の学者などが論文を発表している。

その根拠と背景も含めて、吉川敏一ルイ・パストゥール医学研究センター理事長に話を聞いた。

ルイ・パストゥール医学研究センター理事長の吉川敏一氏
 

「全世界的問題なので、今後、疫学的な究明が必要」(吉川氏)ということになるが、臨床医として最前線に立つ一方、京都府立医科大学前学長として医師を育成、数々の学会で役員を務める吉川氏の話は、「ポストコロナ」を見据えた示唆に富むものだった。

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