やっぱり中国は隠してる「新型コロナ」感染拡大はこうして起こった

時系列で振り返る
奥野 修司 プロフィール

ただ『The Washington Post』によると、実際、感染が始まった当時は武漢の市場にコウモリは売られていなかったそうである。

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しかし、新型コロナウイルスは感染しても8割近くが無症状だということ考えれば、どこかで感染した人物が、知らないうちに周囲を感染させていたということも考えられる。

もちろん、研究所はウイルスが漏れたということは否定している。また、研究所が、新型コロナウイルスをサンプリングして、研究所が保管しているウイルスと比較してみたが一致するものがなかったという。

それでも、研究所から漏れたという説がいつまでもくすぶっているのは、中国がこの研究所を第3者に査察させないからである。

 

なぜパンデミックになったのかを知ることが、次のパンデミックを防ぐためには不可欠のはずだ。それゆえ、査察を受け入れないのは何かを隠しているのではないかと疑ってしまうのだろう。

新型コロナウイルスの系統図が教えるもの

武漢に出現したこの新型コロナウイルスが、中国から国外に出てパンデミックになるまで何があったのか。これまで海外で報じられてきたことを時系列にたどりながら検証してみたい。

それには格好の材料がある。「中国国家生物情報センター」というところが公開している新型コロナウイルスの詳細な系統図である。

武漢のウイルスが、ランダムにゲノムを変えながら、どのように世界中に広がっていったかを、全世界の新型コロナウイルスをサンプリングしながら、ウイルスの拡散と進化を追跡していったものだ。おそらく、1つのウイルスをここまで解析したのは初めてだろう。