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なぜか「給料がずっと上がらない人」たち、その驚きのワケをご存知か

おもしろい経済の話

このほど、IMFが2020年の世界経済成長見通しをマイナス3%の見込みと発表した。これはリーマン・ショックの影響を受けた2009年のマイナス0.9%を超え、1930年代の世界恐慌以来の水準だという。今後の状況によってはさらに落ち込む可能性もある。

それにしても、そもそも経済成長というのはいったいなんのために必要なのだろうか? 経済成長は現代資本主義の宿命なのか? いまさら他人に聞けないこの謎を掘っていくと、資本主義の問題が見えてきた。

話題書『現代経済学の直観的方法』から一部を紹介しながら、止まれない資本主義の仕組みを見ていこう。

資本主義は自転車やオートバイのようなもの?

現代の日本や米国のようにすでに十分な経済的繁栄を遂げているはずの国に住んでいて、ニュースの時間に経済官僚などが「来年度に何%の経済成長を行うには……」などと発言しているのを聞いていると、何かこの人たちは頭がおかしいのではないか、と思えることが多いのではないだろうか。

 

さすがに大不況の時期ならさほどの違和感はないが、好景気の時にさえこういう台詞が平然として発される様子を見ていると、資本主義経済がここまで繁栄を遂げて今や環境問題のほうが深刻になっているというのに、人間はまだ経済を拡大させねば気がすまないのか、という疑念を抱くのも無理のないところである。

しかしこれは別に経済学者の頭がおかしいわけでもなければ、日本や米国の国民が飽くことを知らない貪欲な国民性を持っているわけでもない。

成長を続けなければならないというのは、資本主義というシステムが必然的に持たざるを得ない一つの宿命だからである。そしてそれゆえにこそ、温暖化問題なども抜本的な解決がなされないのである。