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コロナショックで「悲惨」だったJR決算、大打撃の中身

今後キャッシュ不足が予想されるが…

JR決算は「悲惨」だった

いまだに新型コロナウイルスが猛威を振るっている中で、JR各社の決算の発表が続いている。JR本州3社のほかにJR北海道も概要を発表しているが、ここでは本州3社についてみていこうと思う。

期末の3月には、新型コロナウイルスによって、各社とも新幹線・在来線、長距離・近距離を問わず、ほぼ旅客輸送量が壊滅状態である。それによる旅客収入の減収が、かつて経験したことのない規模で起こっており、決算の内容も、悲惨の一語に尽きる。

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ところで、新型コロナの一件で忘れられているが、去年は秋口から大型台風が東日本を襲い、JR東日本を中心に大きな被害をもたらした。そういう意味で、去年の後半もJRにとって散々であった。

10月の台風19号で長野の新幹線の車両基地が水没した光景はショッキングであった。それにより水没したJR東日本のE7系新幹線8本とJR西日本のW7系2本が全車廃車となった。いずれも経年が浅いために、資産の除却損が巨額に上ることになったが、それに加えて運行の再開のための車両の転用や施設の復旧も大きな負担となった。

 

4月28日「昭和の日」で今年のゴールデンウィークは始まった。いつもならば新幹線のホームには多くの旅客が列車の発車を待っているはずであった。しかし、連休中の帰省でさえ避けなければならないという雰囲気である。

「緊急事態宣言」が5月31日まで延長されることにより、感染拡大を抑えるために不要不急の外出の自粛を求められ、移動自体が抑制されているために、観光や娯楽など到底できない状況である。

JR各社は、乗車率が大きく低下したために新幹線の臨時列車をすべて運休としたが、それでも自由席に乗客がいない列車が東京駅を発着しているという異様な風景が現出している。例年大変な混雑の東海道新幹線でも、自由席の平均乗車率は1割を下回っていた。