いきなりで恐縮だが、僕は自分の顔を手術によって3回変えている。いわゆる整形というやつだ。最後にメスを入れたのは9年前。それからだいぶ経つが、自分の顔に満足して整形をやめたのかというと、決してそうではない。単純にお金が続かなかったのと、自分を否定することにほとほと疲れたのだ。

ビヨンセの「Pretty Hurts」が与えてくれた気づき

あぁ整形を諦めたのは正解だったかな、と心に折り合いをつけられるようになったのは、最後の整形からしばらく経ってからのこと。ビヨンセが2013年に出した「Pretty Hurts」という曲に出会った時だった。

Pretty Hurts
私達は悪いところばかりに光を照らす
完璧なんてものはこの国の病

(中略)
何かを直そうとするけど
見えないものを直すことなんてできない
手術が必要なのは魂の方

タイトルでもある「Pretty Hurts」という言葉には、「すごく痛い」と「美しくあることはつらい」というダブルミーニングがある。「美」とは何なのか。大きい方がいい、痩せている方がいい、というメディアのメッセージをそのまま受け取ってしまい、ありもしない完璧な美を目指してしまう痛みと悲しみを描いた歌だ。

「手術が必要なのは魂の方」という歌詞を初めて目にした時、深く頷くと同時に、胸をえぐられるような気持ちになったのを覚えている。あと何回顔にメスを入れても、きっと僕の魂は満足できないという絶望を感じたからだ。その魂の奥にあるものが一体何なのか、当時はまだ探ろうとは思えなかった。

しかし、しばらくして、魂の奥に触れるものを目にすることになる。