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金正恩「死亡」で、後継者「金与正」が直面するヤバすぎる大問題

権力闘争を封じることはできる…のか?
武藤 正敏 プロフィール

金与正は北朝鮮の動乱を抑えられるか…

金与正氏に最も近いのは、舅と言われる、崔竜海氏であるが、同氏も正恩氏によって降格昇格を繰り返してきた。政権内の肩書は華やかだが、政権内でリーダーシップを発揮してきたというより、正恩氏の言うなりに仕事をしてきたのではないか。崔竜海氏が、与正氏に代わって悪役を引き受けられそうにはない

内閣総理の金才龍(キム・ジェリョン)氏も影響力のある人物で、国務委員の一人でもある。産業の管理をした経験もあり、国内の最も隔絶されていた地域を収めてきた経験もある。北朝鮮の新型コロナの蔓延、経済の混乱という状況から、金才龍氏が台頭してくる可能性がある。

これ以外にも政治犯の摘発などを行っている国家保衛相の鄭京択(ジョン・キョンテク)、朝鮮人民軍総政治局の金秀吉(キム・スギル)局長なども有力である。しかし、いずれも軍部を抑え込めるか疑問である。

いずれにせよ、与正政権の船出は嵐の中に向かって進むようなものである。その時、政権の集団指導体制が機能するか、幹部が対立ではなく協力団結に向かうか否かが鍵である。

 

北朝鮮の幹部の多くは、正恩政権の下、浮き沈みを繰り返してきており、疑心暗鬼が渦巻いているであろう。しかし、与正氏は31歳の女性である。与正氏は正恩氏のように恐怖政治によって幹部を引っ張っていくことはできないだろう。また、それを主導するような側近もいないだろう。

与正氏が、新しい政治スタイルで集団指導体制をまとめていけるかどうかがカギになりそうである。しかし、北朝鮮の混乱が収まり、安定を取り戻すとしても、それまでには相当時間がかかりそうである。

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