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金正恩「死亡」で、後継者「金与正」が直面するヤバすぎる大問題

権力闘争を封じることはできる…のか?
武藤 正敏 プロフィール

金与正氏は、2018年に党第一副部長となったが、担当部署は明らかにされなかった。2019年12月に組織指導部の第1副部長に就任した。李万建・組織指導部長は20年2月解任されているので、党内の権力組織の事実上のトップになったのであろう。20年4月一旦解任されていた政治局員候補に復活した。

与正氏の指導部内の地位は高くない。しかし、与正氏の外交デビューとなったピョンチャンオリンピックの開会式出席の際には、代表団が専用機を降り、貴賓室に入ると、憲法上のトップである金泳南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は中央の上席を与正氏に譲り、先に座るように勧めた由である。

また、文在寅大統領に正恩氏の親書を手渡ししたのも与正氏であった。また最近では、文大統領に対し、与正氏名義の談話を発表し、韓国を罵倒している。既にNo2としての活動を開始している。こうしてみれば、公式な地位に関わりなく、正恩氏にとって代わるのは与正氏しかないということであろう。

ピョンチャンオリンピックを訪れた際の金与正 photo/gettyimages
 

しかし、北朝鮮は家父長社会である。

いまだ31歳と年の若い女性が最高権力者についても、正恩氏と同様の敬意は払われる、側近や国民は従うのだろうか。特に北朝鮮が未曽有の困難に直面する中で、与正氏の下、側近の間で権力闘争は起きないのだろうか、国民はついてくるのだろうか。

この疑問について、正恩氏が生存している場合と、死亡した場合とでは状況は大きく異なるだろう。