ジャーナリストの島沢優子さんが「アップデートした教育」を伝えていく連載「子育てアップデート~子どもを伸ばす親の条件」。

今は新型コロナの影響で、7都府県は3月2日から、緊急事態宣言後は学校のほとんどは休校。しかも5月6日以降もひと月前後延期されるだろうと言われている。では今後日本の教育はどうすればいいのか。ICT教育のスペシャリストが語るICT教育の必要性と、日本が世界から遅れをとっている背景とはーー。

島沢優子さん連載「子育てアップデート~子どもを伸ばす親の条件」今までの連載はこちら

「9月はじまり論」が席巻中

「9月入学制導入論」が、今や全国を席巻中している。ここ数日は「今やればちょうどいい」とか「混乱に乗じて変えるのは乱暴」と喧々諤々だ。
さて、降ってわいたこの議論の背景にあるものは何か。知事会から出てきた話だけに、全国どのエリアも休校中の子どもたちの学習に頭を悩ませているようだ。

小学生の子どもがいる知人友人に尋ねると、こんな声が集まった。

3年生のドリルを復習してください、のみ。もう4年生になって2ヵ月経ったのに」
「始業式に登校したとき、数枚プリントを渡されたけど、あとはほったらかし
「時折お知らせが来るけれどなんちゃってオンラインみたいなもの。タブレットの“先生のフォルダ”から毎日宿題を引っ張り出してやってるみたい」

どうやら「放置」か、「プリント」の二軸なのだ。

こうやって眺めると、コロナ禍に対応したオンライン授業、いわゆるICT教育が進んでいないのがよくわかる。であれば、ここはもうあえて「教育空白期間」にしよう、秋の終息を期待して9月始まりに――大人たちがそう考えたのではと推察してしまう。ここはもう少し議論が必要なのではないか。
9月始まりはひとまず置いておいて、まずはICTを本格導入する道を探ってはどうだろう。

黒板の前にみんなで集まることができないからこそ、「今」学びをどうやって進めるか、教育を止めないかを考えることも大切だ Photo by Getty Images