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コロナ感染、港区・世田谷区が多くて荒川区・北区・足立区が少ないワケ

東京23区の「感染者数格差」

平均年収との関係

「都内の新型コロナウイルスの感染者数について、区や市によって差があるのは明らかでしょう」

こう語るのは医療ガバナンス研究所に所属する内科医・谷本哲也氏だ。

東京都では、区市町村別の感染者数が3月31日時点から毎日18時半に公表されるようになった。なかでも注目を集めているのが、公表以来、感染者数1位を「独走」し続けている世田谷区である。谷本氏が続ける。

「世田谷区は人口が多いため、それに比例して感染者が多く出ている」

 

勘違いしやすいことだが、公表された数字は、あくまで感染者が住民票を置いている「居住地」で数えたデータだ。大規模な院内感染となった永寿総合病院の数字など367人分は「調査中」として、区別の統計には含まれていない。

世田谷区は居住者が約92万人で、23区内ダントツの1位。母数が大きければ、感染者数が多いのは当たり前といえば当たり前。感染者数4位の杉並区も、人口が約57万人と多いことで知られる。

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そこで、人口10万人あたりの感染者数で数えてみると、順位が大きく変動する区が存在する。感染率が最も高いのは世田谷区ではなく港区なのだ。

感染率1位の港区の平均年収は、約1100万円と23区トップだ。帝京大学大学院公衆衛生学研究科教授の高橋謙造氏は、実はこれが感染率の高さと関係しているという。

「港区は富裕層が多く、海外赴任や海外旅行からの帰国者が多い。また、六本木など近場の繁華街での濃厚接触も生じやすい。そうした人たちがウイルスを媒介している可能性があります」