日本も「集団免疫の獲得」という茨の道へ進むしかないのか

決断のときが近づいているかもしれない
週刊現代 プロフィール

死者の数を抑えつつ、人口の50~70%が免疫を持つためには、何が必要か。

「ワクチンを使用しない集団免疫の獲得というのは、軽度の感染者をどんどん増やしていく形です。なので、その感染者を十分に治療できない、あるいは死亡させてしまうような医療体制の国では、まずい訳です。

 

たとえば今回の新型コロナウイルスの場合、重症化すると人工呼吸器が必要になる患者が多く出ています。そもそも人工呼吸器の数が足りていないような国では、集団免疫獲得による沈静化というのは難しいでしょう」(医師の和田秀樹氏)

日本呼吸療法医学会などによると、'20年2月時点で、日本国内の人工呼吸器の数は約2万2000台。厚労省は人工呼吸器の品質調査の規制緩和などを行い、異業種からの参入を促して、増産を図っているが、到底足りない状態だ。

それでも、もはや取れる手段は日に日に限られてきている。現在、政府は人と人との接触を極力減らすことで、感染の拡大を防ごうとしているが、このままでは取り返しがつかないことになる。前出の久住氏が語る。

「いつまでも外出の自粛を要請し続けていれば、経済は破綻するでしょう。確かに集団免疫の獲得を目指すことによって、死亡者は出てしまうかもしれません。

しかし、同時に経済が悪化することによって、解雇されたり、破産してしまうことで、自殺者などが出るということも忘れてはいけないと思います」

タブー視していては、何も解決しない。もはや、そのような段階にあることを自覚しなくてはならないのだ。

『週刊現代』2020年4月25日号より