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長男に全財産を渡す…父の「好き放題の遺言ノート」で一家は崩壊へ

書斎から、分厚い遺言書が出てきた

余命宣告に取り乱す母

「母は、余命宣告を受けてから毎日泣き叫んでいました。『あなたに私の気持ちはわからないでしょ』と哀しみをぶつけられたこともあります。

母は穏やかな性格で、読書家。私を怒鳴ったこともほとんどありませんでした。そんな温厚な人が、死の恐怖に駆られて荒らげた悲痛な叫びは、今でも耳に残って離れません」

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埼玉県在住の宮田聡夫さん(40歳、仮名)が振り返るのは、2年前に母親が72歳で亡くなったときのことだ。専業主婦だった母親は日課のウォーキングを欠かさず、大病をしたこともなかった。

しかし、突然、すい臓がんが発見されて「余命3ヵ月」と告げられたことで、長男の聡夫さんもこれまで見たことがないほど感情的になってしまった。

 

「自分が死ぬかもしれないという事実を突きつけられたショックは想像を絶するものだったでしょう。看護師に『なんで治らないのか』と泣きついている姿も見ました」(聡夫さん)

どんなに立派に生きてきた人でも、自分が死ぬという事実を突きつけられれば動揺する。しかしそれを周りにぶつければ、家族の心に深い傷を負わせてしまう。

「母との良い思い出はたくさんあります。しかし、最期に取り乱した母の様子が強く印象に残っているのも事実。とても複雑な気持ちで弔いを済ませました」(聡夫さん)

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