「アベガン」の声も…安倍官邸が猛プッシュ、アビガンは本当に効くのか

疑問を呈する専門家も少なくない
長谷川 学 プロフィール

「効果アリ」報告が出てはいるが…

アビガンは、富士フイルムの子会社・富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザ薬である。

「富士フイルムホールディングスの古森重隆会長は、安倍首相のゴルフ仲間。首相の思い入れが非常に強いことから、この薬は政府関係者の間で”アベガン”とも揶揄されています。首相にアビガンの活用を進言しているのが、官邸を支える経済産業省出身の官邸官僚たち。その筆頭で首相最側近の今井尚哉首相補佐官は、厚労省側の慎重な対応に苛立ち “富士フイルムは厚労省の所管じゃないから冷たいんだろう” と業を煮やしています」(同前)

 

アビガンについては、中国科学技術省の担当者が「新型コロナへの有効性を確認した」と発言。日本でも新型コロナに感染した非重症患者にアビガンを試験的に投与したところ、症状が改善したという報告が相次いでなされている。演出家の宮藤官九郎や俳優の石田純一も、アビガンの投与後に症状が改善したという。

しかし一方で、多くの新型コロナ感染症患者を治療している大学病院の医師は、こう話した。

「確かにアビガン投与後に症状が改善した患者はいるが、それがアビガンの効果なのかどうかはわからない。もしかしたらアビガンが効いたのではなく、時間の経過とともに自然に治癒したのかもしれない。アビガンに先立って使った別の薬剤の効果の可能性もある。いまのところは、効果があるともないとも言えないというのが実情です」