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志村けんさん、大杉漣さん…誰も「死ぬ時」は選べないという重い事実

死はある日、突然にやってくる

66歳で逝った大杉蓮さん

'18年2月21日午前4時過ぎ、写真家の大杉隼平さんのもとに突然、母親から電話がかかってきた。俳優である父、大杉漣さんが亡くなったという連絡だった。

「とにかく、信じられない気持ちが強く、何度も夢じゃないかと思いました。仕事で新潟にいたので、始発の新幹線で東京に向かいました。

これが現実だとわかったのは、父に触れたときでした。冷たく、硬くなっていて、父が本当に死んだということを少しだけ理解できた感じでした」(隼平さん)

 

大杉漣さんが亡くなったのは、ドラマ『バイプレイヤーズ』の撮影で千葉県に来ているときだった。宿泊していたホテルで体調が急変し、搬送された病院でそのまま亡くなった。死因は急性心不全。66歳、まだまだ役者として活躍が期待されていた折のまさに「早すぎる死」だった。

人間はある日突然、死ぬ。いつ死ぬことになるかは誰にもわからないし、死ぬ時期を選ぶこともできない。

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大杉漣さんの場合、体調不良を訴えてからたったの4時間弱で命が失われた「突然死」だった。

「父は、持病があったわけでもなく、毎日現場に行って過ごしていました。定期的に人間ドックも受けており、死ぬなんて家族の誰もまったく想像していませんでした」(隼平さん)

大杉さんの死因にもなった心臓疾患で亡くなった人は年間約20万人もいる('18年)。年間に亡くなった人の総数が約136万人なので、およそ7人に1人以上が心臓の病気で死んでいる。

「心筋梗塞であれば、2人に1人は病院にたどり着けず亡くなってしまいます。しかも直前まで何の症状もなく、突然倒れることも多いのです」(かわぐち心臓呼吸器病院副院長・佐藤直樹氏)