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コロナ禍は「働かないダメ公務員」増加を防ぐ「水際作戦」の好機だ

任期付き職員採用が秘める可能性

「働かないけど厚遇」もいる

コロナ禍を受け、神戸市をはじめとする各地の地方自治体で、雇用対策として任期付きの職員採用を拡大する動きが広がっている。一方、国の官庁では、就職氷河期世代を対象に、令和2~4年度で450人以上を常勤職員として中途採用する方針があるとも報じられている。

こうした取組み自体はもちろん良いことだが、そもそも任期のない常勤(正規)公務員と、任期のある公務員(地方自治体では会計年度任用職員、国では非常勤・臨時職員などと呼ばれる)の間には、終身雇用の有無だけでなく、年収面などでも大きな格差がある。

地方自治体では、有能な任期付きの職員が低待遇でバリバリ働く一方、厚待遇の常勤職員がロクに仕事をしていないという不公平が実際に存在する。その根源には、公務員としてふさわしくない人であっても、常勤職員として一度採用してしまうと簡単にはクビにできないという背景がある。

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すると、マスメディアや国民は脊髄反射的に「無能な公務員はクビにすればいい」と叫ぶかもしれないが、冷静に考えてみてほしい。現在の我が国では、民間企業で退職勧奨に応じない「働かないおじさん」一人を合法的に解雇することさえ、法制度上かなり難しい。ましてや身分保障のある公務員を、ロクに仕事をしない程度で「退場」させることは、一層困難なのである。

となれば、こうしたダメ公務員を生み出さないためには、せめて採用選考段階で「公務員にふさわしくない人」を見抜き、なるべく採らないように注意することに尽きる。しかし一方で、かつて資格試験スクールで公務員試験対策講師を務めていた筆者からすると、現在の採用方式を続ける以上、「ダメ公務員予備軍」の排除は難しいようにも思える。