「一日の感染者数」で一喜一憂…政府や情報番組にダマされてはいけない

言葉が軽すぎるこの国で
笹野 大輔 プロフィール

公表データの数値がややこし過ぎる

7月に開催しようとしていたオリンピックにおいても、延期が発表されるまで政治家たちの発言がいかに強気だったか、国民は覚えている。今後のニューノーマルにおいては、ハーバード大学の研究でも2022年までは自粛と再開を繰り返すとされているのに、まだ来年のオリンピックを開催しようとしている。延期の追加費用を何千億円も負担してまでだ。

新型コロナのワクチン完成は、早くて1年から1年半。しかも自国でワクチンが製造できるなら別だが、他国でワクチン完成が先行した場合、自国民を優先するのが当たり前。東京オリンピックは、無観客や少人数の観客なら可能だが、通常開催は無理だろう。

新型コロナ検査数がわかるニューヨーク州のホームページ。左上から総検査数、当日の検査数、総感染者数、当日の感染者数
 

ニューヨークでは新型コロナに関するデータが毎日更新されている。また、原稿も読まずに毎日わかりやすい記者会見を開くニューヨークのクオモ州知事の人気は絶大で、公表するデータも東京都のようにわかりにくいこともない。

東京都のデータで最もわかりにくい点の1つは、検査数を1日ごとに計算しないことだ。例えば、東京都のホームページで「本日の検査数300件」と公表しておいて、「(注)医療機関が保険適用で行った検査は含まれていない」と備考欄に書かれている。だから、4月17日の東京の小池都知事の記者会見で都による検査数が数百件と公表されていても「最も多いときで1日に1400名の検査を実施した」と発言していた。

なにをややこしくしているのかは知らないが、別々の検査数を足せば良いだけの話なのだ。ニューヨークのように1日で東京都より20倍~40倍の新型コロナの検査をしているところでも、各地で検査した数を足し算して毎日発表している。

繰り返すが、ニューヨークでは1日に2万件程度だった新型コロナの検査数を1日4万件までにしようとしている。ニューヨーク州知事が「検査数を4万件に増やそうとしている」と発言した4月21日は、1日の新型コロナ検査数はニューヨークで約2万件だった。

しかし、翌22日に新型コロナの検査数は約2万5000件になり、23日には約3万4000件、24日は4万6000件を超えた。結果は、約4万7000件の検査に対し、新型コロナの感染者は約1万名だった。陽性率は約22%である。

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