脅迫・中傷・投石・落書き・密告…多発する「コロナ差別事件」の全貌

もう魔女狩りや隣組を笑えない
辻田 真佐憲 プロフィール

愛媛県新居浜市では、長距離トラック運転手の世帯が、公立小学校よりこどもを登校させないように求められた(読売新聞、4月9日)。

岩手県花巻市では、東京からの移住者が、住民よりマンションへの入居を渋られただけではなく、市役所から転入届の受け取りを拒まれた。しかもその移住者は、仮住居で火災に遭い亡くなった(毎日新聞、4月18日)。

よく知られるように、一部の自治体では、県外ナンバーの監視、来県者への検温などを行っている。ただちに深刻な人権侵害とはいえないのかもしれないが、これが「越境者」への過度な警戒心を高め、不当な行為を誘発している面はあるだろう。

 

徳島県では、県外ナンバーの車に、暴言、あおり運転、投石、傷つけなどの被害が発生した。同県知事はこれを受け、県外ナンバーの調査が「強いメッセージになり過ぎたかもしれない」と釈明している(徳島新聞、4月24日)。

これにたいして、「徳島県在住者です」と記されたステッカーまで発売され、よく売れているというが、本末転倒といわざるをえない。