脅迫・中傷・投石・落書き・密告…多発する「コロナ差別事件」の全貌

もう魔女狩りや隣組を笑えない
辻田 真佐憲 プロフィール

「卒業後は、どこに入社する予定だったのかな?!」

まず、差別的な発言から見ていこう。感染者本人のみならず、その関係先や医療機関の関係者にも、心無い言葉が投げかけられるケースが目立っている。

福島県では、郡山女子大系列校の生徒が、知らない男から「コロナ」と指をさされた(福島民友新聞、3月27日)。

関東地方では、訪問看護師が、路上で「お前のせいで感染が広がるだろう」「お前の患者にもコロナはいるだろう。そいつの家を教えろ」と話しかけられた(毎日新聞、4月15日)。

場所は不明だが、感染者の遺族が、職場などで「お前も感染者じゃないの?」と聞かれ、露骨に避けられることもあった(時事通信、4月17日)。

絵に描いたような差別の連続で、読んでいて頭が痛くなってくる。SNS上の発言も、匿名だけに深刻である。

秋田県内の感染をめぐっては、感染者や診療した医療機関などに対して、「バカなの?」「超迷惑」との書き込みが行われた(読売新聞、4月9日)。

 

鹿児島市で最初の感染者が確認された件をめぐっては、「標準語を話す人は隔離対象」「鹿児島に来る人には何かしら罰則規定を決めていい気がする」との書き込みが行われた(NHK、4月9日)。

日本では、かつて標準語を強要するために、学校で方言を話すと見せしめに「方言札」という木の札を首からかけさせたことがあった。それをほうふつとさせるような書き込みだ。