一向に給付されない「一律10万円」、今後「数ヶ月」配られない可能性も

リーマンショックの経験に照らすと…
荻原 博子 プロフィール

自治体も「寝耳に水」

実は今回も、リーマンショックの時と同様に、実務は市区町村が担います。

早いところだと、5月中旬には現金が振り込まれると言われていてますが、これは、ごく少人数の限られた自治体か、マイナンバーカードを持っている人。マイナンバーカードの普及率は16%ほどですから、大部分の方は、早くて6月、遅ければ7月ということになるでしょう。

特別給付金の申請書(見本)

しかも、当の自治体にとって今回の給付はまさに、寝耳に水。まったく準備が出来ていないようなのです。ある自治体の組長に聞くと「5月中なんて無理。他の新型コロナ対策で、職員も寝ずに仕事をしている状況で、窓口も大混在してるんですから……」とのことでした。

 

安倍晋三首相は、国会で「5月のできるだけ早い時期に開始するよう準備を進めている」と言いました。ただ、東京23区など、ただでさえ様々な申請でごった返しているところは大変でしょう。前述のように、マイナンバーカードがあればスムーズに処理されますが、すでに役所の窓口には、マイナンバーカードを取得しようという人が殺到してして、こちらも2ヶ月待ちの状態になっています。

大部分の人は書類申請なので、最終的にはマンパワーを動員してのチェックが必要になります。

こうしたことを考えると、本当に麻生太郎副総理が言うように、5月末に間に合うのか、はなはだ疑問です。そもそも安倍首相は「5月末までに振り込む」とは一言も言っておらず、あくまで「5月末を目指す」ということですから、7月や8月になったとしても「嘘は言っていない」ということなのでしょう。「リーマンショック」の時のように、半年以上遅れるようなことだけは避け、迅速に進めてほしいものです。