一向に給付されない「一律10万円」、今後「数ヶ月」配られない可能性も

リーマンショックの経験に照らすと…
荻原 博子 プロフィール

「リーマンショック」の時の手順は、自治体が申込書類を住民に発送し、この書類に、住民が必要事項を記入して送り返すというもの。この申請書類が最も多くの自治体で送られたのが3月下旬。

この書類をもとに給付するのですが、給付をスタートする自治体が最も多かったのは4月下旬。つまり、役所から送られていた申請書に記入して、返してから1ヶ月後に給付というケースが最も多かったと推測されます。

ただ、ここにあるのは給付を開始した時期ですが、開始してからすぐにみなさんの手に渡ったとは考えにくい。実際には、銀行の口座番号が間違っていり、名義や住所が違っているなどのトラブルが予想されるので、全員が受け取るまでには1ヶ月くらいはかかっていることでしょう。

麻生太郎〔PHOTO〕Gettyimages
 

「リーマンショック」の起きた2008年には、すでに「住基ネット(住民基本台帳ネットワーク)」はできていました。「住基ネット」は、総務省が約1兆円かけてつくり、2003年には、住民は本台帳カードの交付も行われました。ところが、ほとんど使う人がおらず、「1兆円をドブに捨てた」と言われているシステムです。

その後、「住基ネット」はマイナンバー制度に吸収され、主管が総務省から内閣府に移りました。

「リーマンショック」の時には、総務省の号令のもと、全国の自治体が手足となり、「住基ネット」も使って必死で取り組んだのですが、結果は半年以上かかっています。