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アメリカで「経済再開」の動き…コロナ後の職場環境はどう変わるのか

感染第二波に備え「業務自動化」に拍車

「国民の生命」か「経済活動」か

新型コロナの感染拡大を防止するための制限措置が続く米国では、今月中旬からトランプ大統領が経済活動の再開に意欲を見せている。これを受け、与党・共和党の知事が指揮する4つの州が既に部分的な経済再開に踏み切った。

たとえばジョージア州では先週、理髪店やスポーツ・ジム、ボーリング場などが業務を再開し、今週からはレストランや映画館なども徐々に再開する予定だ。またアラスカ州では先週、人と人との間に社会的距離を置くことを条件に飲食店の営業が始まった。さらに12の州が今週、外出制限措置の期限を迎え、16の州が経済活動再開に向けた計画を策定中とされる。

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しかし今月26日の時点で全米の感染者は92万人以上、死亡者は5万人以上と、いずれも世界最多で、今後も感染収束までの道程は長いと見られる。疫学・医療などの専門家の間では「経済活動の再開を急げば、感染のさらなる拡大を招く」との懸念が高まっている。

これまでトランプ政権が示してきた「不要不急の外出」や「集会参加」などの自粛を求める行動指針が今月30日に期限を迎え、これから制限緩和の是非を巡る議論が激しさを増していく。すでにテキサス州の知事は「我々のような高齢者は自分の命を危険に晒しても、孫の世代のために経済を守ることを優先すべきだ」などとする暴論を述べ、後日出演したテレビ番組の中で釈明に追われた。

今、米国の政治家には「国民の生命」と「経済活動」のバランスをめぐる高度に微妙な舵取りが求められている。が、トランプ大統領は先週、新型コロナウイルスに感染した患者への治療法をめぐって「消毒液を注射してみてはどうか」などと発言。米国民の間には「この人に任せて本当に大丈夫なのか?」という半ば絶望的な危機感が広がっている。

 

こうした中で米国企業の間では、来る経済活動再開に備えて、これまでテレワーク(在宅勤務)を続けてきた従業員を今後、どう職場に復帰させるか検討する動きも出てきた。遅かれ早かれ、そのときは訪れる以上、今から準備を始めても早過ぎることはないからだ。

また大統領をはじめ政治家が頼りにならない以上、自分たちがしっかりしなければならない、という決意の表れでもあるだろう。

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