「ここまでが
僕でここから
君のもの」
飛行機雲が
世界を分かつ

こんにちは。歌人の鈴掛真です。5・7・5・7・7の短歌の作家です。
つい先日、ある女性からこんなことを言われました。

鈴掛さんの声って、低音で男らしい素敵な声ですよね!
実は、これを本人に伝えていいのかどうか、迷っていたんです

え? どうして?
声を褒められるのは素直に嬉しいことなのに。

「鈴掛さんは自分がゲイだとオープンにしていますよね。
でも、ゲイの人の中には、男らしく見られるのを苦痛に感じる人もいるんじゃないかと思ったんです
鈴掛さんはどう思うのか、わからなかったから……」

なるほど、セクシュアリティをオープンにしていると、そんなふうに気を使わせてしまうこともあるんだ、と気づかされました。

今回は、僕が一人のゲイとして感じる、カテゴリーの曖昧さについて綴りたいと思います。

ゲイってどんな人をイメージする?

まずは、僕自身について。

僕は男性で、恋愛対象も男性。
同性にしか恋愛感情を抱いたことがなく、女性とはお付き合いしたことも、肉体関係を持ったこともありません。
「同性愛者」「ゲイ」というカテゴリーがとてもしっくりくる人間だと自負しています。

鈴掛さんが自分のセクシャリティに気づいたのは中学生のときのことでした Photo by iStock

自分のことを女性だと思ったことはないし、女性になりたいと思ったこともない。
外見も、服装も、性格も、異性愛者の男性と何ら変わりないので、「ゲイに見えない!」と驚かれることが多々あります。

それはきっと、多くの人の中に「同性愛者はみんな中性的」という先入観があるからではないでしょうか。
あるいは、心と体の性別が一致しないトランスジェンダーと混同されているせいもあるかもしれません。

確かに中性的なゲイの人もいるけれど、僕のように、外見や言動では判断できないほど男性的なゲイは意外と多いということは、2020年の今でも一般的にあまり知られていないように感じます。