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コロナショック衝撃試算、中小企業「売上げ14%減」で資本毀損が始まる

政府は10兆円の資本注入枠を

緊急提言、コロナ経済危機では資本問題に注目

コロナショックに関する緊急提言として次の2つの論点を示したい。

第1は、再び資産デフレに戻ることを回避する政府・当局の強いメッセージを提示すること。
第2は、今回の危機は、本質が「資本」問題である、つまり企業の資本の毀損に至る可能性を踏まえ、資本対策に向けた政府支援の仕組みを作りあげること。具体的な額として、中小企業の資本サポートを視野に10兆円程度のファンドの必要がある。

ここでは、なぜ、中小企業中心に10兆円規模の議論を行ったかの試算を示す。業種や規模による差が存在するのでその結果は幅を持ってみる必要があるが、大企業と中小企業には大きな格差が存在することを念頭に置いたうえでの対応が必要になる。

麻酔をかければ「資本」が毀損

今回、新型コロナウィルス感染拡大に伴って生じている現象は、様々な人の行き来、接触、会合等が広範囲にわたり抑制され経済活動が低下ことにある。

こうした状況を「コロナ版ディスインターミディエーション(仲介断絶)」として経済活動を抑制すると筆者は表現してきたが、緊急事態宣言が出され、営業自粛が要請されるなか、そのリスクがいよいよ現実化している。

例えれば、感染防止の「手術」のために、あえて体に「麻酔」をかけ生体反応を止める劇薬を処方しているに等しい。そうした状況を直視したうえで、「資本」の「人工的」蘇生装置を同時に準備しておく必要があると考えた。

今日の環境は次に示すように、具体的に経済活動を停止させ、その状況が続くことで売り上げを消失させる効果を持つ。さらに、一定のマージンを掛け合わせることで、本来得られる利潤がマイナスになることで資本の毀損につながる。

 
    コロナショックでの資本消失の概念図
経済停止での売り上げ消失 × 期間 = 売上高減少
売上高減少 × マージン      = 利潤の現象
                  → 「資本」の毀損