金正恩委員長「重体説」の北朝鮮、医療体制はどうなっているのか

平壌と地方都市で見た病院の実態

金委員長重体説の真偽は

米国のCNNは4月20日、米情報当局者の話として、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が手術後に「非常に危険な状態」に陥ったと報道した。

黎明通り完成式の金正恩委員長(2017年4月撮影)

25日のロイターは、中国共産党対外連絡部のメンバーが率いる医療専門家らによる代表団が23日、北京から北朝鮮に向けて出発したと報じている。

これらよりも前にも「妙香山(ミョヒャンサン)で心血管疾患の手術を受けて療養中」とか「新型コロナウイルス感染を避けるため、元山(ウォンサン)の別荘に滞在していることを確認」といった報道が続いていた。

金正恩委員長の容体については依然、沈黙を続けたままだが、脆弱性がたびたび指摘される北朝鮮の医療体制。北朝鮮で1997年から結核治療に取り組んでいるNGO「ユージンベル財団」によると、毎年13万人が結核を発症してその内の1万6000人が死亡しているという。

北朝鮮が感染症においても、医療体制が不十分であるのは確かだ。今回の新型コロナウイルスだけでなく、2003年の「SARS(重症急性呼吸器症候群)」、2014年の「エボラ出血熱」、2015年の「MERS(中東呼吸器症候群)」の感染拡大の際にも、「鎖国」といっても良いほどの厳しい防疫体制を取ったのはそのためだった。

 

私の北朝鮮取材は計43回、延べ約500日間にわたり首都・平壌と地方都市に滞在してきた。今回はその中で垣間見た、北朝鮮の医療事情についてレポートする。

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