がんの不安にコロナまで。心にどう寄り添うか

また、がんとコロナ、両方の負担が重くのしかかっているがん患者のメンタルも心配だ。がんに罹患するだけでも大きなストレスだというのに……。さらに、病院では、家族のお見舞いも禁止というところがほとんどで、心の負担が増していると話すのは、がん患者の心に寄り添い、語り場を提供する認定 NPO 法人マギーズ東京 センター長の秋山正子氏だ。がん患者や家族の不安受け止め寄り添ってきた秋山氏は患者のメンタルを心配する。

「マギーズ東京でも対面での相談は今セーブし、電話やメールでの相談に応じています。多くの方が病院へ行ってもピリピリと緊張感が漂っていて、ほっとする余裕がなく誰かに話を聞いてほしいという声をたくさん聞いています。

がん患者さんの終末期を過ごすホスピスでも、面会制限がかかって、最後の時間を家族がそばにいることができない、という悲痛な相談もあります。せめてもの工夫で、スマホを持ち込み、看護師に頼んで画面で会話をする写真を飾り電話で会話するなどして、あなたは一人じゃない、そばにいるよという声が届くことが大切だと思います」と話す。

相談窓口リスト
◆マギーズ東京相談窓口 
☎03-3520-9913 Fax03-3520-9914(平日10時~16時)soudan@maggiestokyo.org

◆がん相談支援センター
https://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/xpConsultantSearchTop.xsp

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感染症の診療の最前線で指揮をとる大曲医師はこう話す。

「今後について、正直よくわからないが、今来ている波はどこかで引く。感染の波が寄せては返しながら数年かかると多くの専門家が言っています。ある程度落ち着くのは半年とか、1年2年かかるという専門家もいます」

わからない――これが偽らざる本音であろう。現時点ではとにかくわからないことだらけなのだ。

医療者たちは何とかコロナを収束するために寝食を惜しんでぎりぎりのところで頑張ってくださっている。これはもう最大限の感謝しかない。志村けんさん、岡江久美子さんとあんなにも愛され、元気だった人さえも……。いつ自分や自分の大切な人が感染で命を落とすかわからないのだ。いずれにしても長丁場であることには変わりない。

だからこそ、これ以上の犠牲者をださないためにも、がんを罹患されている人、糖尿病や呼吸器、心疾患、高齢者も含め、リスクを指摘される人たちをどう守るか含めて、私たちは一人一人がどう行動するのか、覚悟が求められている

今回のイベントでは、まだ医療現場から明確に伝えられない情報も多かった。でも、徐々に解明され、対策が整っていくに違いない。日々情報が更新されるなか今後も、新型コロナ禍で、がん患者が知りたいこと、世の中に伝えてほしいことを医療者らとともに、伝えていきたいと思っている。

不安は多いが解決策も日々進んでいく。そのためにもひとりひとりの意識が重要だ。photo/iStock