どこまで気にすればいいのか?何ができるのか?

北里大学病院集学的がん診療センター・センター長の佐々木治一郎医師は、新型コロナウイルスのリスクはよくわかっていないとしながらも、「毎年のインフルエンザがはやる時期、がん患者さんは普通の人よりも自主的に用心して、あまりかからない人が多い」とコメントし、気をつけていれば防御は可能なのではないかとアドバイスをした。

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また、アメリカ在住で自身も血液がんの治療で幹細胞同種移植を受けているCancerX共同発起人で米国テキサス大学 MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授の上野直人医師は、自身がハイリスクとわかっているため、自分にできることはすべて取り組むつもりで、普通の人より予防策に徹していると話した。エビデンスに関しては不確かなものもあるかもしれないと説明し、具体的にやっている内容を語ってくれた。

「外出から帰宅したらすべての服を洗う。そもそも、外に出ないようにしている。犬の散歩に連れて行ったら、犬も全部拭く。携帯の貸し出しはしない。買い物はネットで購入し、宅配便の荷物は開ける前に段ボール箱をすべて拭いています」(上野医師)

上野医師と同じく、血液がんの経験者で患者会の代表をしている天野慎介氏は、質問を受け付ける電話が電話相談日は鳴りっぱなしだという。

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「生活の中で何に気を付けたらいいのかという相談をたくさん受ける一方で、気にしだすときりがない、とおっしゃる方もいる」と指摘する。

がん治療に伴う間質性肺炎を経験し、ハイリスクである天野氏は、こまめな手洗いとうがいをして基本在宅ワークを行っている。そして、コロナ禍として、がん患者の人以外にも広く知ってほしいこととして、こうコメントした。

医療崩壊につながらせないことも含め、僕ら(がん患者)が頑張ってもそれには限界があるということは、社会に発信する必要があると思っています。今の状態で自分を守り切れない患者もいることを発信することで、多くの人たちに不要不急の外出を控えていただくことを訴えていきたい」(天野氏)