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いよいよ世界金融危機へ…コロナショックで原油価格「マイナス」のヤバさ

ジャンク債を経由して危機は連鎖する

原油価格「マイナス」の衝撃

コロナショックをきっかけに原油価格が乱高下している4月20日、ニューヨーク市場では、一時、WTI原油先物価格がマイナス40.32ドルまで下げた。

本来、原油の価格がマイナスになることはあり得ない。

原油価格の先物がマイナスに落ち込むことは未曽有の事態だ。

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それを見ても、いかに原油市場が大混乱に陥ったかがわかる。

今回の大混乱の背景には、コロナショックで世界経済全体の原油需要が急速に落ち込んでいることがある。

その一方、サウジアラビアやロシアなど有力な産油国は、つい最近まで原油の供給量を減らすことをしなかった。

世界中で原油が余って、備蓄施設がほとんど満杯という事態になってしまった。

原油価格が下落するのは、ある意味では当たり前だった。

問題は原油価格の下落が続いた場合、世界的な信用不安が起き、それが大規模な金融危機につながる懸念があることだ。

特に注目されるのは米国のジャンク債市場だ。

米国の有力なシェールオイル企業は、主に信用力の低い社債=ジャンク債を発行して資金調達を行っている。

原油価格の下落で、それらのシェールオイル企業が破綻に追い込まれることが懸念される。

そうなると、ジャンク債市場を一段と不安定化させると同時に、ジャンク債を使った派生商品=CLO(ローン担保債権)のデフォルトを誘発する可能性が高まる。

それは、世界的な信用収縮=金融危機を引き起こす要因となる可能性がある。

万が一その展開が現実のものとなった時、各国が実体経済と金融市場を支えることができるか、かなり不透明だ。

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