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ペストも新型インフルも…中国はなぜ「パンデミックの震源地」なのか

新型コロナに打ち勝つために
佐藤 優 プロフィール

当初、スペイン風邪は、米国とヨーロッパで流行したが、当時は第一次世界大戦中で、交戦国であった米国、イギリス、フランス、ドイツなどは、自国兵士が感染症で死亡もしくは戦闘能力を失ったことを隠蔽した。

スペインは中立国だったので、事実を公表したためにスペイン風邪という名前がついた。

米国で流行がはじまった直後の一九一八年四月に、台湾巡業中の力士三人がインフルエンザで死に、その後も休場する力士が続出した。五月八日付の朝日新聞は「流行する相撲風―力士枕を並べて倒れる」という見出しで報じている。

一〇月ごろになって、ヨーロッパ戦線で流行して毒性の高まったスペインかぜウイルスが日本に上陸し、軍隊や学校を中心に大流行がはじまった。

しだいに拡大して、一〇月二四日付の新聞には、「最近東京を襲った感冒はますます流行し、どの学校でも数人から数十人が休んでいる」とある。

一一月には患者・死亡者数とも最大に達した。一九一九年二月の新聞には、「入院皆お断り。医者も看護婦も総倒れ」という見出しで流行のすさまじさを伝えている〉。

 

恐れるべきは「二回目の流行」

スペイン風邪と比べると新型コロナウイルス感染者の致死率は低い。しかし、日本国民の心理に与える影響は致死率に比例しない。

恐いのは沈静化したと思われたスペイン風邪が再流行したことだ。