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ペストも新型インフルも…中国はなぜ「パンデミックの震源地」なのか

新型コロナに打ち勝つために

これまでに何度も震源地になってきた中国

新型コロナウイルスで、国際情勢が大きく変化し始めている。

人類は、飢餓、感染症、戦争を克服したというイスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが『ホモ・デウス』で提唱したモデルは成り立たなくなっている。少なくとも人類は、先進国を含め、感染症を克服することができないでいる。

石弘之氏は、以前より、中国発の感染症が深刻な問題をもたらしうると警鐘を鳴らしていた。

今後の人類と感染症の戦いを予想するうえで、もっとも激戦が予想されるのがお隣の中国と、人類発祥地で多くの感染症の生まれ故郷でもあるアフリカであろう。いずれも、公衆衛生上の深刻な問題を抱えている。

とくに、中国はこれまでも、何度となく世界を巻き込んだパンデミックの震源地になってきた。過去三回発生したペストの世界的流行も、繰り返し世界を巻き込んできた新型のインフルエンザも、近年急速に進歩をとげた遺伝子の分析から中国が起源とみられる。

一三億四〇〇〇万人を超える人口が、経済力の向上にともなって国内外を盛んに動き回るようになってきた。春節(旧暦の正月)前後にはのべ約三億人が国内を旅行し、年間にのべ一億人が海外に出かける。

最近の一二年間で一〇倍にもふくれあがった大移動が、国内外に感染を広げる下地になっている〉。

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21世紀に入って中国の急速な経済発展によって、国内のみならず国外への中国人の移動が飛躍的に高まった。同時期にヒト・モノ・カネが自由に移動するグローバリゼーションが進行した。中国発の感染症が地球規模で広がる条件が整ったのである。