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女ギャングの壮絶告白「行きついたのは、まさかの男子刑務所だった」

組長の妻、はじめます〜裏社会のリアル

前回は、「組長の妻、はじめます〜裏社会のリアル」の前編として、平成の中期、女ボスが率いた男たちの窃盗グループの話を紹介した。

そこでは、生育環境や仲間集団等の社会的諸力が、いかに子どもの将来に影響を与えるかという視点から、主人公・亜弓さんの少女時代から青年時代までのエピソードを紹介した。

しかし、まだ被害額1億円以上というスケール感には及ばず、泥棒としては熟練レベルに達していないところで筆を擱いた。今回は、その想像を絶する斬新な手口と、犯罪から足を洗った女ボスのその後の話をしたい。

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もっとも、反復的な窃盗は大きなリスクを伴い、逮捕の危険と隣り合わせである。彼女の場合も例外ではない。細心の注意を払ったにもかかわらず、3回も刑務所の中に落ちた。しかし、ボスにはボスの役割がある。亜弓さんは、子分や顧客という周囲の役割期待を振り切ることが難しく、車両窃盗を続けねばならなかった。

窃盗団首領としての「活き腰」を徐々に逓減させつつも、更生できなかった亜弓さんの負の連鎖を断ち切り、悔い改めさせ、一児の母として足を洗わせたのは「法」ではなく、ひとりの元ヤクザであった。その一風変わった更生の道程を、以下で紹介したいと思う。