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介護崩壊寸前! 濃厚接触の恐怖、休職者が続出…現場のリアルな悲鳴

使命感で働く人たちと過酷すぎる現実
福原 麻希 プロフィール

「戦時中の混乱を思い出す」と…

さらに、高齢者は外出自粛によって、これまでよりテレビを見ることの多い生活が続き、社会から孤立しやすく不安が募っている。

「ニュースを見て、戦時中の混乱を思い出して食事量が減っている方がいます。ストレスから体に不調が出る方もいて、例えば、入れ歯が合わなくなったり、排便が不調になったりしています」と藤原さんは言う。

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認知症や精神障害のある人はマスクで介護者の表情が見えなくなると不安を感じやすい。そんなとき、藤原さんは少し距離のある場所で、マスクを外してニコニコするようにしている。利用者が精神的に安定できる形でサポートすることを心がけている

介護を受けることを嫌がる人は多い。だが、私たちは高齢になったとき、あるいは、事故や病気等で障害を負ったとき、誰でも介助人を必要とする時期がくる。人を頼って生きていくことは、お互いにありうる。決して、恥ずかしいことではない。そして、それは人権として守られていることでもある。

 

外出自粛が「給料直撃」している…!

ホームヘルパーの仕事は労働時間でなく、利用者宅での1回の稼働ごとの出来高払いで月給が決まる。このため、利用者の都合で事前にキャンセルが出た場合、ホームヘルパーの賃金は出ない。

例えば、いまの時期、外出自粛によって「買い物同行(利用者とともに買い物へ行く)」「通院介助(利用者のクリニック受診へ同行する)」等の仕事がキャンセルになり、月額の給料の引き下げになっている。

また、基本的にホームヘルパーは自宅から利用者宅へ直行・直帰で訪問するため、その移動にかかる時間の手当ては発生しないことが多い。また、自宅へ帰ることができないときの待機時間は公共の図書館やコンビニ、公園等で過ごすことが多いが、この時間は給与に含まれない。

この話を裏付けるように、愛媛県の訪問介護従事者の勤務状況を調査した結果、「全労働時間の約4割は付帯労働時間(移動・待機・記録作成・会議・研修)だった」ことも明らかになっている(※3)。この論文には「労働時間に見合う適切な賃金が支払われない場合があることを確認した」とも記載されている。

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