「アベノマスク」の酷すぎるドンブリ勘定と低品質を検証する

466億円もかかるはずがなかった
松岡 久蔵 プロフィール

挙げ句の果てに逆ギレか

アベノマスクの発案者は、首相秘書官の佐伯耕三氏といわれる。佐伯氏は経済産業省出身で、史上最年少で首相秘書官に就任した。現在44歳と官邸スタッフとしては若手に入るが、今回のアベノマスクについても「国民の不安がパッと消える」と発言したと伝えられるなど、世間とのズレっぷりが際立っている。

佐伯氏はアベノマスクだけでなく、人気歌手の星野源と安倍首相との「コラボ動画」を発案し、ネット上での大炎上を招いてもいる。

佐伯氏の行動原理をひとことで言えば、国民のことを考えず、ひたすら安倍首相の機嫌を良くするために動く「安倍目線」だろう。アベノマスクにしても、コラボ動画にしても、「こういうことすりゃウケるんだろ」という上から目線かつ思いつきレベルの稚拙な発想で、無用な混乱と浪費を招いている。税金でメシを食っているという自覚があるのだろうか。普通の組織なら即刻クビだ。

 

しかし、身内を大事にする傾向が非常に強いのが安倍晋三という政治家だ。佐伯氏がどれだけ国民に損害を与えようと、官邸スタッフの筆頭格である、経産省出身の今井尚哉首相補佐官が彼に目をかける限りは、残念ながら政策決定の場に居座る可能性は高い。

安倍首相自身も、布マスク配布への批判の高まりについて質問した朝日新聞の記者に対し、「御社のネットでも布マスク、3300円で販売しておられたということを承知している」と反論し、器の小ささをあらためて露呈した。

有事の際、権力者が市民から厳しい批判に遭うのは当然のことである。還暦を超えたいい大人が、都合の悪いことを聞かれて逆ギレするなど、子供じみているとしか言いようがない。

今回のアベノマスクの失態も、耳障りのよいことを言う幇間ばかりを引き立て、異見に耳を傾けないこの政権の体質が生んだものではないか。