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インフルエンザの「かかりやすさ」その差は唾液にあった

「上気道バリア機能」の秘密【PR】
新型コロナウイルスの脅威の陰で目立たないが、2019年-2020年シーズンのインフルエンザ患者数は、推計で728万人に達した。過去10年で最少だったとはいえ、警戒すべき数字であろう。

とにかく、インフルエンザにかかると、つらい。なんとかインフルエンザウイルスから身を守ることはできないか。

頑張る一人ひとりを守ることで、感染に強い社会を実現したい──そんな願いから始まった研究がインフルエンザ対策に新たな可能性をもたらした。

あなたの周りにも、風邪やインフルエンザに「かかりにくい人」に心当たりはないだろうか。

実はインフルエンザにかかりにくい人には、本人も自覚しにくい「秘密」があったのだ。

その新事実の解明に挑んだ花王の研究成果を前後編の2回に分けて紹介する。

頑張っている人ほど要注意?

つらいインフルエンザ、できることならなんでもするから、かかりたくない……と切なる願いを抱えている人も多いはずだ。

こんな時、自分にもっと体力があれば……と思うが、実はアスリートでさえも、過度なトレーニング後の数日間は体調を崩しやすいことが知られている。

2019年9月に開催された花王ヘルスケアフォーラムでは、スポーツ医学、運動免疫学を専門とする国立スポーツ科学センターの枝伸彦氏が「高疲労・高ストレスが招く免疫機能低下と感染症予防」と題し、基調講演を行った。受験や試合など大事な時を控える人など「高疲労・高ストレスの人は、特に免疫機能の低下に注意が必要です」と指摘している。

2018~19年にかけて花王が行った調査からも、疲労とストレスの度合いが高い人ほど、風邪やインフルエンザに感染しやすいことが示された。そう、今、頑張っている人ほど要注意かもしれないのだ。そこで今回はインフルエンザ予防策の新たな一手として、「上気道バリア機能」の本来の働きを引き出す“秘策”を紹介していく。

【図1】インフルエンザに「かかりにくい」55人と「かかりやすい」54人、計99名を対象に行ったストレスおよび疲労の度合いと上気道炎(かぜ・インフルエンザ)の罹患との関係性。ストレスの程度は、視覚的アナログスケール(Visual Analogue Scale;VAS) により、直線状の左端をゼロ、右端を最大として連続的な数値として評価。疲労点数は厚生労働省が作成・公表している疲労蓄積度チェックリスト(※1)に基づき判定。ストレスや疲労が溜まっている人では、そうでない人と比べて、風邪やインフルエンザへの感染しやすさに有意な差があることが明らかになった。「かかりやすい人」「かかりにくい人」の判定基準については以下の本文中に記載する。

予防策を講じていても

おそらく、この記事を読まれている方は、日頃から予防に対する意識も高いのではないだろうか。手洗い、うがい、マスクに加湿器。子育て中の筆者もかなり警戒して気を付けている。

だが、そんな我々にとって、にわかには信じがたいデータがある。なんと「インフルエンザにかかりやすい人(群)には、かかりにくい人に比べて予防を多く行っている人が多い」というのだ。

【図2】図1と同じ母集団を対象に行った実態調査の結果。たとえば、空気清浄機や加湿器の使用については「かかりやすい人」は半数以上が使用しているのに対し、「かかりにくい人」では半数以下という回答結果となった。

「えーっ、今までの努力は無駄だったの?」と叫びたくなるところだが、この結果の捉え方としては、どうも違うようだ。花王 パーソナルヘルス研究所の山本真士氏は次のように話す。

「これらの予防行動に効果がないということではなく、それでもかかってしまうほど、インフルエンザのかかりやすさには『個人差』があるものと考えられます。この結果は社内でも物議を醸したのですが、かかりやすい自覚がある人ほど、予防に力を入れているのだと捉えられます」

花王株式会社 パーソナルヘルスケア研究所 山本真士氏。大学では錯体化学を専攻。2001年、花王(株)に入社、ヘルスケア食品研に配属される。現在はパーソナルヘルスケア研で開発を担当。技術を製品として昇華させることに情熱を注いでいる。

花王ではこの調査の前段として、まず約1万9577人を対象とした調査をしている。