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コロナはHIVよりも怖い…自粛を受けた新宿二丁目「ネオン街」の現在

借金で乗り切るしかない…

閑散とする新宿二丁目

「この1週間、誰とも会っていないの。彼氏もいないし、1日中、テレビやパソコンとにらめっこしてるだけだから、本当に気が滅入っちゃう。

やることがなくて、昼間から家にこもってお酒を飲んでいるゲイ仲間もいるもの。こんな世の中になって、今までの日常が、どれだけ恵まれて楽しかったのかをしみじみと思い知らされてるわ」

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国内最大規模のLGBT街・新宿二丁目の店舗で勤務する40代のA男さんは苦笑いの表情を浮かべながらこう話した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、普段であれば花見客などで混雑する繁華街も、いまはひっそりとしている。

A男さんが勤めるのは、新宿二丁目の中心部にあるいわゆる「ゲイバー」のひとつ。普段は、男性ママとA男さんら数人のキャストが出勤し、客が10人も入れば満員になる小さな店舗だ。

客層はセクシャルマイノリティーだけでなく、サラリーマンがカラオケを楽しんだり、女性客がママに「いじられ」に来たりと、同性愛者ではない「ノンケ」にも人気だという。

 

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府は、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡に対して緊急事態宣言を発令(4月7日)、これを受けた各自治体は、濃厚接触の可能性が高い飲食店などに営業の自粛を要請した。なかでも、ナイトクラブや性風俗店などの「夜の店」は、感染が広まるにつれて新たな集団感染の現場との指摘で注目が高まった。

中国武漢を発生源とする新型コロナウイルスが報道される前は、A男さんの働く店も連日深夜までにぎわっていたが、2月中旬頃から「新型コロナウイルスの波」が徐々に押し寄せたという。

「最初はインフルエンザぐらいに思ってた。流行が収まればすぐにお客さんも戻ってくるだろうって。それが今じゃ、予防策がはっきりしない分、HIVよりも怖いってみんな言っているわ」