「コロナ対策優等生」イスラエルとスウェーデンはどこがすごいのか

日本やドイツと決定的に異なる点

イスラエルのスピード感

現在進行中の新型コロナ騒動で、私が「すごい!」と感じているのが、イスラエルとスウェーデンの2国だ。

イスラエルは2月初め、早々に中国からの渡航者の入国を禁止(それを受けて外交官Dai Yuming氏が、「中国は戦時中、ユダヤ人を救った」とイスラエル政府を非難するトンチンカンな一幕もあった)。2月24日からは日本人の入国も禁止した。EUに日本人が入れなくなったのは3月17日だったので、3週間以上も先行した措置だった。

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イスラエルは建国以来ずっと、同国の消滅を心から願う過激な敵国に囲まれてきたため、危機管理では右に出る者がいない。パレスチナのガザ地区からはしょっちゅうミサイルが飛んでくるし、ときどきテロもある。戦闘状態が常態になっているといっても大げさではない。

だから、兵役はユダヤ人市民の全員に2〜3年も課せられており、女性も例外ではない。人口が900万人ほどなのに、兵力は総動員をかけると、予備役を含めて57万人に達するという。もちろん兵器は最先端だし、兵士のレベルも高い。おそらく核兵器も持っていると想像される。

 

そして国民は、いつなんどきミサイルが飛んできても、ちゃんと迎撃するので大丈夫、と思っているらしい。現在、内政的には組閣ができず混乱しているが、だからといって国の秩序まで乱れることはない。

しかも、イスラエルは近代的な民主国家だ。超優秀なIT関係のスタートアップ企業が目白押しで、「中東のシリコンバレー」と呼ばれる。それどころか農業ではハイテク灌漑技術が浸透し、40年も前から砂漠で抜群の収穫をあげることに成功している。

なお、パレスチナとは戦争状態にあっても、一方では多くのアラブ人がイスラエルに住んで平和に商売をしている。また、エルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地なので、世界中から観光客が訪れて感動を分かち合う。

なぜ、私がそんなことを言うかというと、身近なドイツ人がイスラエルで暮らしているからなのだが、この国は世界の例外を一身に引き受けている有能多才な国だと思う。

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そのイスラエルが、ここ2ヵ月、厳格な外出制限などでコロナ対策をしてきた。感染症との戦いも、結局は普通の戦争とやることは同じだから彼らは得意なのだとか、生物兵器戦争のシミュレーションのつもりだろうなどと囁かれていたが、いずれにしてもいつも通り、やることは迅速で、徹底していた。

 

そして今、ドイツやフランスが、規制は敷いたものの、いつ、どうやってそれを解除していこうかということで大揉めに揉めているのを尻目に、やはり一番乗りで、規制解除に取りかかっている。何事も、他人の意見などに惑わされることなく、自分の国は自分で守るというのが、彼らの特性である。

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