日本の女子は「3番手」好き? 大人気プリンセス本に見る海外との違い

英国作品のローカライズでわかった

学研から刊行されている翻訳読みもの『王女さまのお手紙つき』シリーズは2015年に刊行をスタートし、プリンセス好きの小学3~5年生女子から圧倒的な支持を得て、現在14巻40万部に達している。

もともとはイギリスで刊行されたもので、外見から性格まで多種多様なタイプの王女さまが登場し、助け合って自分たちで困難を打破していく物語なのだが、日本と欧米圏では好まれる王女さま像が大きく異なる。

欧米圏では子どもたちは自分に近い姿の王女に憧れる。赤い髪の子なら赤い髪のプリンセス、瞳が緑色の子ならそういうプリンセスが好きなことがほとんどだ。ところが日本では、自分に外見が似ているプリンセスは人気がない。

しかも、やや気弱そうだったり、知的なタイプのプリンセス、言いかえると3番手タイプの子に人気が集中し、アイドルでいえばセンターにいるような明るく華やかな女の子は人気を集めにくいという。

現代もなお国をまたいで共通する女児のプリンセスへの憧れと、日英で異なるニーズの背景を探るべく、学研プラス 幼児・児童事業部コンテンツ戦略室の北川美映氏に訊いた。

 

海外では「自立した女性像」で人気に

原書の “The Rescue Princesses” はイギリスでは「5歳から」とレイティングされ、大人が読み聞かせをしたり、小学校入学前後の子どもが自分で読む本とされている。

ところが、英語から日本語に翻訳すると文字の分量が1.5倍くらいになることもあり、未就学児から低学年向けの本としては分厚くなりすぎる。そのため、しばしば行われているように、本書も「欧米圏で低学年向けとされている本を日本では小学3~5年生向けに作り直す」ことをしている。

ちなみに、欧米圏で小学3〜5年生向けとされているものとなると、分厚く、内容的にも難しく、性や大人の諸事情についての描写も(日本の感覚で言えば)遠慮がないこともままあるため、日本で出すにはハードルが高いことが多い。