認可保育園至上主義が「仕事と子育ての両立」や「女性活躍」を阻む現実

「認可外はダメ」という思い込みの弊害

「認可外は危ない」は本当か?

認可保育園と認可外保育園。「前者は法令で定める厳しい基準を満たした施設なので、子どもを預けるなら後者よりも前者の方がよい」という「認可保育園至上主義」が、世の中一般に広く浸透している。

しかし、前回指摘したように、認可外保育園の中には、惜しくも認可の基準を満たせず、地方自治体独自の基準で認証等を受けている施設(いわば「準認可保育園」。東京都認証保育所など)もある。

筆者は、子どもをこの準認可保育園に通わせ続けて何ら不満もないが、子どもの同級生の中には1~2年在園したのち認可保育園へ転園していくケースを少なからず見ている。

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確かに、認可を得ていない施設である以上、部屋の広さや保育士の比率などの面で認可保育園に劣っているのは間違いない。

しかし、その上で筆者は敢えて言いたい。そこまで気にしなければならないほどの違いなのだろうか、と。

 

「良い先生」≠資格

たとえば、保育士の比率が高い方がいい(理想は100%。認可保育園では原則この基準を確保。ただし、国が定める基準[保育者の最少人数]を超え手厚く配置されるスタッフの中には無資格者がいることもある)という話は子育て中の親ならずともよく聞く。数字だけ見れば、確かにその方が安心するだろう。

ただ、筆者が子どもを預けている準認可保育園の話でいうと、預け始めて数年たったころ、保育園の方針で保育者名簿が園内に貼り出されるようになり、各保育者の顔写真、名前、そして資格の有無(保育士無資格者は、「保育補助者」と表記)を知ったとき、ちょっとした驚きがあった。

「あ、○○先生って保育士じゃなかったんだ」

つまり、資格がなくても、保育者としての経験が豊富で、良い先生はいるのである(無資格で現場に入ったが、諸事情で試験を受けていない、または受からない人など)。