〔PHOTO〕Gettyimages

コロナ危機で露呈…日本政治は「家族」への想像力が貧しすぎる

世帯主への給付なんてありえない

家族はコロナ対策の「ハブ」

このところ、ジョギングする人だけでなく、手をつないで歩く男女のカップルも街中に増えたと感じることはないだろうか。若年層だけでなく、中高年の男女カップルも手をつないで仲睦まじく歩道を歩いている。

新型コロナウィルスの流行が収束の気配を見せない現在、繁華街に出かけることができないのだから近所を散歩でも、という人が多いのは十分に理解できる。人と人の物理的な接触に現在の私たちがかなり注意を払っているからこそ、手をつなぐという行為がいつも以上に目につくということもあるだろう。

〔PHOTO〕iStock
 

「三密」を避けるとか、他人と距離を空けてジョギングするとか、人と人が物理的に遠ざかるよう私たちの多くはけっこうな努力をしている。そうやって努力をしている私たちのなかには、他人が自分と同じように努力をしていないのを見るとつい非難したくなってしまう人もいるかもしれない。しかし、手をつなぐ男女のカップルを目撃して、「私はこんなにしんどい思いで努力をしているのに、他人と密着するなどけしからん」と憤ったりするだろうか。おそらくほとんどの人はしない。

多くの場合は「あの二人は夫婦」と即座に判断し、目撃したことすら忘れてしまうだろう。本当は二人の関係性などわかりはしないのだが、だからといって手をつなぐことを問題視したりはしない。大人と子どもが密着して歩いていてもそうだ。「他人の子に感染させたらどうするのだ、けしからん」なんて思わない。「親子連れなんだな」、以上、である。

まわりくどいのでまとめてしまおう。そもそも「家族」が密着するのはよくあることだし、問題ない。さまざまな活動を控えるよう要請される現在においても、「家族」での活動は例外であって、かつ後ろ指をさされない「普通」のことなのだ。