私たちが「接触8割減」「三密回避」できないシンプルな理由

効果的な「行動変容テクニック」とは?
原田 隆之 プロフィール

4 三密を回避しよう

「三密」というのは、密集、密接、密閉のことを指した略語であり、端的にリスクを回避するためのメッセージとしては秀逸である。とはいえ、これもまた具体性を欠いているのが難点だといえる。

三密という言葉を知っていても、その3つを言えるかどうか、それが何を指していて、どう回避すべきがわかっているかどうかは、かなり怪しくなる。また、一見シンプルに見えても、実はなかなか実践が難しい。

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たとえば、「密接を避けてください」というよりは、「2メートル以上人との間隔をあけましょう」「両手を広げた距離で人と接しましょう」というほうが具体的でわかりやすい。

また、スーパーのレジのように密接状態になりやすい空間では、床に2メートルおきにテープを貼ってそれに従って並ぶようにしたほうがはるかによい。テープは「先行刺激」としてわかりやすく、それに沿った行動も取りやすいからだ。

 

しかし、三密を避けたからといって、それだけでは万全ではない。一番効果的かつシンプルなメッセージは、「家にいよう」に尽きるだろう。

そして、われわれ一人ひとりが、家にいるという行動を取ったときに、望ましい「結果」が伴うように各自で工夫する必要がある。家を片付けて居心地をよくする、花や観葉植物を飾る、ご褒美として好きな音楽や本を用意したり好きなスイーツを食べるなど、家にいることに対して心地よい結果が伴うように意図的に準備することが大切だ。

私自身は、一日家にいたことのご褒美として、一仕事終えた後に近所のお気に入りの散歩道を歩くことにしている。