自宅で過ごす時間が増えた今こそ、普段できないことをやってみる良い機会! そのひとつとして、健康的な体や美肌キープのために積極的に摂りたい発酵食品「味噌」と「甘酒」の作り方をご紹介。作るのが大変そうなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、特に難しい工程はないので、お子さんと一緒に仕込んでも楽しそう! 料理家の中川たまさんに教えてもらいました。
初めてでも簡単「手前味噌」レシピ
酒粕と塩でかびを二重に防ぐのがたまさん流。酒粕は、味噌と混ぜて粕汁にしたり、肉や魚を漬けるなど再利用できます。保存容器は蒸れやすいプラスチックは避け、陶器の甕(かめ)や琺瑯(ほうろう)の容器を使用してください。
◆材料(2kg)
大豆(乾燥)…………500g
米麹(乾燥)…………500g
塩………………………250g
酒粕(板状のもの)…100g
◆作り方
【1】大豆はよく洗い、汚れや傷のある豆は取り除く。ボウルに大豆を入れ、大豆の3~4倍の水を加えて一晩おく。
【2】大豆がふっくらと戻ったら、つけ汁ごと鍋に入れ、強火にかける。
沸騰したら弱火にし、豆が指で簡単につぶせる程度まで柔らかく煮る。豆がゆで汁に常に浸かっている状態にすること。
ゆで汁が少なくなったら、適宜、水を加え、アクが出たら丁寧に取り除く。
水けをきった大豆をすり鉢に数回に分けて移し、すりこぎでつぶす。ゆで汁はとっておくこと。
【3】大きめの容器に米麴を入れて手でよくほぐし、塩を加えてよく混ぜ、塩切り麴を作る。
【4】【3】の塩切り麴に【2】のつぶした大豆を加え、手でもんでなじませながら、もみ込むようによく混ぜ合わせる。
もろもろして混ぜにくいときは、【2】のゆで汁を少しずつ加える。
【5】適量ずつ手にとって、野球ボールくらいの大きさに丸める。
【6】焼酎(35度以上、分量外)でぬらしたペーパータオルなどで、保存容器の内側と縁をきれいに拭いて消毒し、【5】の丸めたものを投げつけながら詰めていく。
空気が入らないように、端から詰め、容器に押し付ける。
【7】全部詰めたら、上から全体を手で押しながら空気を抜き、表面をならす。
縁などについた味噌は、焼酎でぬらしたペーパータオルなどできれいに拭き取ること。
表面全体を酒粕で覆う。
容器が丸形などの場合も、表面の形に合わせて酒粕をちぎってのせ、味噌をきっちり覆う。
【8】塩(分量外)をまんべんなく振り、表面全体を覆うように手ですり込む。
ラップをかけ、清潔なポリ袋に入れた2kgの塩(分量外)で重石をする。
湿気が少なく、日の当らない涼しい場所に半年以上おき、熟成させる。
できあがったら、密封ポリ袋などに移して冷蔵庫で保存する(常温だと発酵が進み、色が濃くなり、酸味が増す)。