日本の人口は9年連続で減少している。4月に発表された2019年10月1日現在の人口を見ると、前年比減少率は過去最高の0.22%、27.6万人の減少だという。
一方、在住外国人は21.1万人増えている。それにもかかわらず、総人口が減っているということは、それを上回るスピードで「日本人が減っている」ということだ。
そして2020年に出生数が上がる見込みはない。そもそも出生可能年齢(15〜49歳)の女性が毎年減っていくからだ。
そんな日本をいまコロナウイルス禍が襲っている。
人との交流を避け、移動制限がかかり、未知の病に罹患するリスクのある中で、子どもを産もうとする人が増えるとは思えない。
しかも仕事を失い、経済的な見通しもたたない人が増えている。社会全体の将来が見通せない中では、今後、国の想定よりいっそう早く少子化が進むだろう。
日本はコロナウイルスの社会的な打撃を受けながら、さらに過酷な少子高齢化の時代を生き抜くことになる。
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コロナウイルスと社会の戦いはこれから長いものになるだろう。
ところが、1月から4月までの数か月の日本政府の対応を見ただけでも、少子化問題が顕在化した1990年から約30年もの間、なぜ日本が少子化対策に失敗してきたのか、その理由がまざまざと見えるようだった。
状況判断は甘く、対策は小出しで、誰が統括しているかもわからない。包括的な対策は打ち出されず、何もかもが後手後手——。まさに、子育て支援や少子化対策の歩みと同じなのである。
山中 伸弥
浅井 健博