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無観客レースが売上好調、そのウラで競馬界を苦しめる「悩みのタネ」

セリ中止、競馬専門紙の休刊…
佐藤 永記 プロフィール

競馬専門紙の苦境は続く

3月27日に佐賀競馬の専門紙が無観客競馬期間中は休刊すると発表したが、翌日に佐賀競馬組合からの補助金を得て撤回となった例があった。

競馬場や場外馬券場で売れないため、紙での専門紙を購入する機会が減っているのと、ネット投票主体であるがゆえに競馬情報サイトの活用が一層進んでいることから、専門紙を購入していたファンが競馬情報サイト利用に流れているのが大きな理由だ。

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もちろん専門紙業界も手をこまねいてる訳ではない。ネットプリント、コンビニプリントサービスに力を入れ、また地方競馬の主催者によっては公式サイトで無料PDFファイルによる専門紙を閲覧できる代わりに提供料を新聞社に支払う実質的な「買取」をして、競馬ファンにより投票しやすい環境を整えているところもある。

しかし、先々無観客レースが解消された後に競馬情報サイト利用に流れたファンを呼び戻せるか、専門紙業界の戦いは長期戦になりそうだ。

加えて、競馬場、場外馬券場も無観客であるため、場内飲食店は強制的に休業に追い込まれたままだ。街の飲食店も苦しい現状ではあるが、持ち帰り営業や時短営業など対応できる店もある点と比較すると競馬場の飲食店はより深刻と言える。果たして無事再開したとして、どれだけの店がのれんを掲げているのか……。

 

このように、取り上げただけでも競馬関連業界は「(馬主を含めた)お客様」がいないと立ち行かないものだ。もちろんJRAや地方競馬主催者もこのことは認識しており、対策を検討していることだろう。

無事に無観客状態を脱したとき、同じように競馬場でレースを楽しめるようになっているかどうか、コロナ対策で多忙な主催者にはもう一歩先の「対策」を求められている。