〔PHOTO〕gettyimages

ロックダウン続く英国が「Zoom議会」導入に踏み切った背景

近代民主政治発祥地の「大英断」

700年の議会史上初

イギリスの「庶民院(下院議会)」が、今週からビデオ会議システムによる議事進行を認める見通しだ。一部議員が自宅から「Zoom(ズーム)」を使って議事に参加し、首相・閣僚らへの質問や討論等を行う。

議会議事堂には予め大型スクリーンが用意され、これを通して議事堂に出席した議員らが、サイバー空間(ビデオ会議システム)内の議員たちの顔を見ながら審議できる。

gettyimages

これに先立ち、英国・下院議会は3月初旬からイースター(復活祭)休会に入っていた。当初、休会は1週間の予定だったが、その後、議員や議会スタッフらがコロナ・ウイルスに感染する危険性に配慮して数週間延長されていた。

延び延びになっていた休会明けの議事は今週から始まるが、その初日となる21日(火)にビデオ会議システムへの移行が審議される。すでに下院議長や院内総務らが出席した事前委員会では承認されているため、議会本会でも可決され翌日から実施される公算が高い。実現すれば、700年以上に及ぶ下院議会史上、初めての出来事となる。

ただし下院議員の全員が、サイバー空間(オンラインのビデオ会議システム)に移行するわけではない。最大120名の議員は自宅などからZoomで議事に参加できるが、残りの50名以上の議員は(ロンドン市内の)ウエストミンスター宮殿にある議会議事堂に集まらなければならない(ちなみに英国下院議会の定数は650名、定足数は40名)。

またビデオ会議で参加する議員は、首相や閣僚らへの質問や討論はできても、法案などに対する議決(投票:英国議会ではvoteではなくdivisionと呼ばれる行為)はできない。議決を行うのは、あくまで議事堂に集まった議員たちだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら