衝撃試算…日本企業はコロナショックに、どれだけの期間耐えられるか

一刻も早く政府の支援が必要だ
加谷 珪一 プロフィール

では中小企業の場合はどうだろうか。

資本金1000万~2000万円の企業の場合、財務状況はずっと悪くなる。企業全体では22カ月の猶予があるが、財務が脆弱な宿泊業では約4カ月しか持たない。飲食はもう少し長いがそれでも13カ月となっている。1000万円以下の企業の場合、詳細な財務データが入手できないので試算を行っていないが、当然のことながら、状況はさらに厳しいだろう。

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繰り返すが、この試算はあくまで企業全体、業種全体の状況をシミュレーションしたものなので、個別企業の状況を考慮したものではない。現時点ですでに現金が底を尽きている企業もあることは重々承知した上での結果なので、あくまで参考値として理解して欲しい。

売上高が2割減少しただけで、数ヶ月で現金がなくなる業種が出てくるという現実を考えると、政府は、緊急事態宣言の期限が切れる5月6日以降の経済支援について、今の段階から真剣に検討しておく必要があるだろう。

 

現実を見据え、冷静な議論を行う必要がある

もっとも重要なのは、企業の人件費負担を軽くするため、個人に対する支援を増強することである。休業させた社員への休業手当を支援する雇用調整助成金については、数多くの申請が寄せられているが、手続きに時間がかかっており、給付はあまり進んでいないといわれる。